いよいよ、平成から「令和」へ変わる10連休が始まりました。管理人も海外旅行行きたかったですが、なにも計画していないので自宅とバイト先の往復です。四国に撮り鉄とか思わないでもなかったのですが、結局、何も計画せずに連休に入ってしまいました。(;´д`)トホホ
今年の夏の遠征に必要な調べ物をしつつ、昨年の、この欧州遠征の旅行記をボチボチ書いていきたいところです。
今回の記事は8月21日、遠征20日目になります。この日の最終目的地はドイツ・フランクフルトです。
早朝にヘルシンキを出発する飛行機でラトビアの首都、リガに向かいます。10時間程度のトランジット時間を活用して市内で撮り鉄などして、午後の飛行機でドイツのフランクフルトへ移動する行程です。なお、ヘルシンキとリガは時差無し、フランクフルトは-1時間です。
早朝のフライトでホテル泊では間に合わないということで空港のベンチ泊でしたが、仮眠には十分だと感じました。なにより起床事故の心配が無いのが良いです。
今回乗るAir Balticは馴染み薄い航空会社ですが、ラトビアの国営航空です。チェックイン時に日本人で驚きました(本国を離れたヘルシンキですから、窓口業務は別の航空会社へ委託しているのでしょうが)。
その日本人係員の機械の操作が適当だったのか、受託手荷物よりリュックの方が重いという謎現象。リュックからノートパソコンを受託手荷物に移して誤魔化しましたけど、受託手荷物の計測後にメーターのリセットを忘れたんじゃないかなあ。春秋航空の厳しい制限で天津まで飛んだんですけど…
ともあれ、リガ行きBT326便は定刻通りにラトビアに到着。
管理人は同年代の人間に比べて飛行機の搭乗回数は多いと思いますが、初めてプロペラ機に乗りました。記念すべき初プロペラ機はQ400 NextGen。寝不足で乗ったからか、プロペラ機特有の揺れが駄目だったのか、途中からとても気分が悪くなりました。短いフライトで良かったです。
午後の飛行機もAir Balticの便なので荷物はそのままです。乗り換え時間が長いので心配にはなりますが、リガ空港はAir Balticの拠点として整備されているということで、少しは安心できるものです。
空港から市内までは22系統のバスが出ています。 乗り場は駐車場の奥で、写真はちょうどバス停から撮ったものです。
22系統の終点が恐らくは線路の南側にあるバスターミナルらしきところですが、これが徒歩だと市街地からは少し離れているので、リガ科学アカデミーが見えた辺りで適当に降りるのが良いかと思います。乗車券はICカード式なので行先別運賃の心配は不要です。
市街地から離れていると言っても小さな街ですから、早朝の散歩にはちょうど良く…(つまり適当に乗っていたら余計に歩く羽目になった訳です)
科学アカデミーは展望台ですが(Google Mapにもそう登録されています)朝は開いていないので取り敢えず駅の方に徒歩で。後で戻ってくるとします。
飛行場で仮眠して早朝の飛行機に乗ってきたわけですから、朝食を食べるタイミングがありませんでした。飛行場のカフェという選択肢もあったのでしょうが、ああいうところは往々にして高いだろうと見向きもせずにバスに乗って市内に来てしまった訳です。
言葉も通じるか良く分らないし、入りやすそうな店はないかなと思いましたが、駅に行けば何かしらあるだろうと予想してリガ中央駅に向かったところ、これが大正解。南口と北口を結ぶコンコースの中ほどにKļavas Lapaという店がありまして、これがスタローバヤスタイル。食べたいものを指差せばいいので楽です。ロシアと違うのは、支払いはユーロということでしょうか。
食事を済ませて、コンコースを抜けて北口に出たところです。北口はこの通りの外観になっています。1965年のソ連占領下に完成した駅舎ですがソビエト感の感じられないスマートなものだなと思いました。
飛行機を降りた後の吐き気もいつの間にか感じなくなり、体力も戻ったところで管理人のリガでの目的は「トラムの撮影」です。これは最初から決めていたことで、同行者とも科学アカデミーの辺りで別行動を始めていました(~_~;)
「リガ市電」という語は確実に”リガを走る路面電車”を指せるので分かりやすいと思いますが、リガのトラムは市営のトロリーバスと共にRīgas Satiksme(「リガ交通」市営有限責任会社 )と呼ばれているだけでリガ市電という名称は持たない様です。(勿論、地域住民はリガに走る路面電車”トラム”というのでしょうけども)
この市電を撮影した写真はインターネットに作例が見受けられましたが、正直街並みはどこも似たような感じで航空写真を見ても良く分らないし、まあ路面電車だから適当で良いだろうとロクに下調べもせずに来た訳です。
まずは駅北側から地下道で道路を渡った辺りで車に被られずに撮影できそうな場所を見つけました。(ポイント1)
角ばった車体に丸いライトはタトラT6B5という形式のものです。この場所では7系統のトラムが撮影出来ましたが、来るのはT6B5ばかり。右の車両で隠れていますが、奥に写真右手に方向への分岐があり、丸いタトラT3SU(T3A?)は全てそちらへ分岐してしまいました。わざわざ運用を変える理由が思い当たりませんが、通過半径とかかなあ…そんな面倒なことをするとは思いにくいですが、謎です。
ともあれ、手前で分岐してしまうなら分岐先へ行けばよいだろうとひとつ隣の通りへ移動しました。(ポイント2)
思惑通り、丸い車体のT3SUをカメラに収めることが出来ました。ここは電停(Stacijas Laukums)の近くで列車はゆっくりと走行しますが、少し窮屈でした。路地がわずかに曲がっているので、少し離れた位置から圧縮効果を得るの厳しい感じです。
ラトビア国立歌劇場の近く、Aspazijas Bulvaris通りのホテルをバックにした構図は作例から場所を見つけていましたので、とりあえずそちらに向かうことにしました。
Aspazijas Bulvaris通りとAudeju Iela通りの交差点(ポイント3)で横断する機会を伺っているときにもタトラT3がやってきました。
運転手が片手を挙げていますが、これは対向列車に挨拶しているだけです(^^;
Aspazijas Bulvaris通りのホテルをバックにしたストレートはヨーロッパらしい素敵な雰囲気の場所です。(ポイント4)
片側2車線+路面電車の石畳+2車線を挟んだ道路の向かいから撮影するのですから、自動車の被らないタイミングはごく僅か。幸いにも、良い感じのカットを撮ることが出来ました。
雲が多い日でしたが、この撮影地で機会を伺っている途中で雨が降ってきたのでマクドナルドに退避…
一休みして再び沿線へ。そもそも路面電車の撮影経験が少ないので勝手が掴めないというのと、やはり自動車の被りが多いです。路面電車も本数が多い訳ではないですからね…
良さげな構図でお見せできそうなカットのなかに、2010年より導入の始まっているシュコダ 15Tの写真がありました。写真は3連接ですが、全長41mにもなる6連接編成の導入も2012年から始まっているということで、そんなものは全く見かけなかったので、やっはり系統別に車両使い分けてるのかなあ、なんて気もしてきます。
例によって、Google MyMapsに撮影ポイントをまとめておきました。探せばもっと良い場所もあるでしょうが、それなりに無難に撮れる箇所かと思います。
路面電車の撮影には満足したので国鉄線が撮れるのではないかと目星を付けている場所へ向かいます。
世界遺産に登録されている旧市街を抜けてダウガヴァ川へ向かいます。
途中に聖ペテロ教会というのがありまして、これは有名な観光地になっているらしい。
写真的には周囲の広場が狭すぎていまいちだなあ、と。旧市街のことは何も調べずに訪問した訳ですが、リガ大聖堂の方が広場が大きく全体を撮りやすそうだし、バルト三国で最大規模かつ最古の大聖堂らしい。興味が薄い分野こそしっかりと下調べをしていくべきなんだと、改めて肝に銘じておく次第…
旧市街を抜けて、ダウガヴァ川沿いにリガ中央市場というのがあります。欧州でも最大規模の市場らしいですが、管理人は単にトイレを借りたかっただけです。勿論、有料。
市場ということで基本的に生鮮食品が並んでいます。来ている人も(まあ西洋人なんて見分けられない訳ですが)地元民が多いかなあという雰囲気の場所でした。地元スーパーの生鮮食品じゃ駄目なのかなあとか思ってみたり。
中央市場や旧市街側とダウガヴァ川の間に幹線道路みたいなものが通っているのですが、これをダウガヴァ川側に横断出来る箇所が少なくて余計に歩き回ってしまいましたがようやく川沿いへ。(横断箇所が少ないわりに、川沿いは緑地的な感じでとても綺麗に整備されていました…)
写真中央に見えているのがAkmens tiltsと呼ばれている橋です(直訳だとStone Bridgeでちょっと不思議な名前ですね…)。道路の真ん中にトラムが走っていて作例も幾つか目にしましたが、今回は時間的な、光線的な関係でこちらはパス。
タウバガ川に架かる立派な5連アーチ、青い空に黄と紺のラインカラーが映えるのはラトビア国鉄ER2T。
トランジットを利用してトラムだけでなく国鉄線も満足のカットを撮れて大満足です。
実は到着直後に6連の編成が通過しましたが構図ミスで没、次の列車は背景に雲が多過ぎて没。本数の多い路線で助かりました、1時間と少し待ってようやく納得の写真が撮れた次第です。駅間はTorņakalns~Riga、概ね20分から30分の高頻度運転です。
まだ時間に余裕があったので再び旧市街に足を踏み入れてみたり。街並みなんか撮る機会はほぼ皆無ですが、旅先ならこういうのもアリかなあ、と思わんでもないです。
写真を見返していると街の写真全然撮ってないじゃん、と度々思うのですが、要するに24-70 f/2.8が街歩きには邪魔。これに尽きます。今年の夏も一か月近く海外に行くわけですが、いわゆる高級コンデジなんかもアリかなあと思ってみたり…
旧市街外縁の(州立?)公園の中央に自由の記念碑というものがあります。これはラトビア独立戦争で亡くなった兵士に捧げられているものです。
この辺りまで歩いてきたタイミングで衛兵交代が行われていましたが、(中央の黄色い服の方の奥に銃を掲げた兵士が歩いてるのが見えてますね…)かなり疲れていたのでレンズを付け替えることすらなく日陰でその様子を眺めていました。
眺めていました、とはいうもののその様子は全然覚えてないのでやっぱりちゃんと写真撮っておけば良かったなあと後悔しています。
13時半くらいになって、なんだか食べてばかりな気がしつつも腹が減ったなと、朝と同じ駅のスタローバヤへ。旧市街から駅まで何か入りやすそうな店がないか探してたんですけどね、旧市街に洒落たレストランはあってもヨレヨレな学生が入りやすそうなのは…欧米人(というか外国人)ティーンエージャーって日本人より大人びているとはいえ、どこで食事してるんでしょうね。
右の写真は駅の南口。こちらには駅舎はなく、シンプルな入口だけです。
早朝に通り過ぎたリガ科学アカデミーへ戻ってきました。飛行場へそろそろ戻りたい時間にはなっていましたが、展望台になっているのでサッと上ってしまいます。入って直ぐの窓口で入場券を買ったらエレベーターで上へ。
ラトビア科学アカデミーはロシア外にある数少ない大規模なスターリン建築です。モスクワで見てきたスターリン建築も全て現役の施設として使われている訳ですが、これも現役のオフィスビルとして使われていまして、エレベーターは上まで共用。平日の訪問でしたが、エレベーターは少々混んでいたので旅先では時間に余裕を見て… 逆光にならない反対側へ回りたかったのですが思いのほか時間を喰ってしまい断念。少々残念でした。
展望台から眺めたリガの街並み。市内中心部の建物への高さ規制があるのか知らないですが、遠くまで見渡せるヨーロッパらしい風景です。
余談ですが展望台では10-20mmでしか撮影しませんでしたが、改めて写真を見ると、単調でとてもつまらないと思うので何か一捻り欲しいなと。でも展望台からの写真なんて夜景でもない限りこんなモンなのかなあ…そういう考え方をするとSelfieは割と記念に残って良いのかもしれないなとも思ったり。
そろそろ空港へ戻りたい時間だったので足早に展望台を降りてバス停へ。朝のバス停の向かい側へ行けば良いと思いこんでいましたが、地図を見ているのにどうも方向音痴を発動してかなり焦りつつ始発のバスターミナルへ。
時間が無かったのでスマホ写真ですが、ここに並んでいるバスのほとんどが連接バスですよ。流石ヨーロッパ。
空港へはスムーズに到着し、 リガ→フランクフルトの搭乗券はヘルシンキで発券済みですから、直接、保安検査場へ。保安検査は久々にベルトを外せと言われて少々厳しいなと思いましたがこれも混雑なく通過。ドイツ行きの飛行機といえどシェンゲン協定圏のフライトですから、国内便と変わらない手軽さです。
日本の国内便でも1時間前には空港に着いてチェックインしたい性格なので国際線で1時間ちょっと前空港はかなり怖かったですが、無事に搭乗ゲートへ。
駐機されている飛行機を撮る時間はありました。写真はフランクフルトへの搭乗機。撮った時は何も思いませんでしたが、コックピットの上に天測窓付いてます。日本だと天測窓の付いている飛行機は全滅だったか残り1機、2機という程度だというツイートを最近目にしたので、今更ながらオッと思った訳です。
ボンバルディアCS300は18年7月にエアバスと連携したのでA220と改称されたばかりでしたね。運用数の少ない機体なので乗ってみたかったですね…残念ながら時間の都合が良い便が737だったのです(-_-;)
アエロフロートのスホーイスーパージェットも初めて見ました。 Л. Кассиль(Lev Kassil)という愛称が付けられています。
滑走路の奥にTu-134A-3とTu22M1が停まっていたので大喜びで70-200に付け替えて撮ったとこで係員にNo Photoと言われて(リガ空港は撮影禁止と張り紙してあります…)写真は消せとは言われなかったのにテンパって消してしまいまして、勿体ないことをしたなと思ったのですが…
このコンビ、本国ではどちらも現役の機種ですが、Google Mapの航空写真を見るとターミナル北側の駐機場らしからぬ不整地に停まっているが見えるので何かなあと思った訳です。すると(飛行場の脇にある)リガ航空博物館のウェブサイトに説明が書いてありまして、Tu22Mは90年代半ばに博物館に運び込まれたと。(衛星写真を見た米軍が電子機器を取りに来たってのは冷戦って感じです)
Tu-134A-3は2009年にモスクワ、シェレメーチエヴォ国際空港から自力でラストフライトとして飛んできたみたいですね。ラストフライトで油圧系トラブルで着陸装置壊れたらって書かれてますがなんとも…他の展示機についてもエピソードが色々書かれていて面白いウェブサイトです。
フライトは久々に窓際でした。極力、通路側に座れるようにしていますが今回は座席指定しなかったのでこうなりました。まあ、景色も見れたし偶には良いかなと思わんでも無いですが、短いフライトなのに途中で手洗いを使いに行きたくなって、通路に出るのが面倒だったのでやっぱり通路側最強。
とは言いつつ、今年の夏の遠征は仁川からアルマトイまでフライトが短いし、機材が767で2列なので窓際指定にしました。吉と出るか凶と出るか…
短いフライトののち、フランクフルトへ到着。Air Baltic BT 245便は第二ターミナルに到着なので、シャトルバスで第一ターミナルへ移動してから、中央駅まで地下鉄で移動しました。
地下鉄駅からフランクフルト中央駅コンコースへ…。ヘルシンキ中央駅もヨーロッパの駅といった雰囲気でしたが、フランクフルト中央駅のコンコースを見ると越えられない壁があると言いますか、これぞヨーロッパに来たって感じ。
当日はフランクフルト泊ですが、まずは駅の窓口で事前に購入しておいたユーレイルパスを有効化してもらいます。今回購入したパスは有効化から2ヵ月以内の任意に指定する4日間有効というものです。
有効化印は右側の8月21日と押されているもので、First DayとLast Dayの記入は係員が行ったのですが、”いつから使うのか”と訊かれて”明日から”と返答したであろう会話の記憶が無い…パスポート渡してるくらいなのでそういう会話をしたんだろうけどなあ(-_-;)
パスはシンガポールの事務所から送られてきたものだし、専用窓口とか探さないといけないのかな、本当に大丈夫かな、と心配したものですが、最初に向かった窓口で問題なく有効化できたので安心しました。
ヨーロッパの各中央駅の近くの治安が悪いというのはお馴染みの話ですが、単に安かったので適当に駅から徒歩15分くらいの宿を選んだのですがこれは酷かったです…写真も流石にカメラ出したい雰囲気では無かったので撮ってないです。
治安的に微妙過ぎたのでオススメはできませんが、参考までに書くとHotel Elbeというところ。 地図で見ると中央駅の目と鼻の先で便利そうなんですよ。実際、便利ではあるのですが日没前から路上で酔っ払いが騒いでるし公衆トイレみたいな匂いの漂う路地は微妙ですよね、というお話です。
ただ、夕食は大当たりでした。Foursquareアプリで宿の近くにAlim’s Fisch Imbissというシーフードレストランが高く評価されていたので行ってみました。自分が頼んだのは白身魚のフライですが、これがとても美味しい。
付け合わせがじゃがいもを揚げたもので、何が主食なのかいまいち分からないですが、例えばフィッシュアンドチップスはあれでひとつの食事な訳ですから、これもこれで食事として完結するんでしょうね。治安は今一つなエリアでなんだかなあとは思いますが、Nummer 1 In Frankfurtを名乗るだけあってとても良い店でした。
ホテルの周りの治安が悪そうなので早々に部屋に引きこもり。翌日は朝から移動なので早めに就寝でした。
遠征20日目のリガでのトランジットと、フランクフルトへの道のりでした。短いトランジット時間でしたがリガ市電と国鉄線のエレクトリーチカ、密度の高い時間を過ごせたんじゃないかなと思います。もっとも、市電も国鉄線ももっと良い撮影地は絶対にあっただろうし、街並みの写真は全然撮ってない訳です。これで100点満点かというと決してそんなことは無いですが…
翌日はムンスター(ウムラウトの無い方です)にある戦車博物館を訪問しつつ、ハンブルクを目指すという行程ですが、どうやってまとめようか、頭を悩ませています。また更新まで時間が掛かると思います。
[…] 撮影したかったので残念だが、活動開始が遅かったこともあってすでにお昼時。2018年にフランクフルトを訪れた際に美味しかったフィッシュアンドチップスの店を再訪し、昼食とした。 […]
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