私が大学に入学し、大阪に引っ越したのが2017年のことです。地元を離れたからありがたみに気付いたかのように、小田急ロマンスカーLSEとともに、私にしては熱心に撮影してきた185系電車。ブログの下書き一覧に未公開で残っているのを発見したので、加筆の上、恥を忍んで公開。
「今のうちに、185系」というタイトルの投稿を出したのが2017年末の事でしたが、それからツイッターに投稿はしてもブログには更新しなかった分と、幾らか現像に手を加え直した分を含めて当たらめて記事をまとめました。
この定番東神奈川の大カーブは2回目の撮影でした。一度目の撮影は2018年2月のことで、わざわざ大阪から早朝に横浜に到着する夜行バスに150-600mmの望遠レンズと三脚を持ち込んでの撮影はメラメラの陽炎で負け。
再履修は同じ年の11月。当時はこれで履修と満足しましたが、どうにもベストコンディションではないように見える。
2019年も何度か関東には帰省していたものの、メインは夏の大旅行とあってJRの撮影は熱心ではなかった様子。
この大磯の撮影地は、脚立が必要なのか良く分かっておらず尻込みをしていた。趣味仲間から脚立は不要だと知らされたので、成田発のウラジオストク旅行の前日の夜行バスを手配して撮影地へ。(まさかこのウラジオストク旅行が当分の間最後の出国になろうとは…)
鵠沼の踏切と異なって、ここは立ち位置に太陽が当たるので、待ち時間も苦ではなかった。(鵠沼の踏切は本当に寒いので、履修できていないにも関わらず再訪していない)
撮影後はやや目立つ位置に架線の陰が落ちてしまい無念と悔しがったが、改めて見ると無難に決まっていると思う。
何度目の挑戦か記憶が怪しくなるまで通った超定番撮影地、新子安駅。
以前に駅の端で撮影したことはあって、ただ、これは光線が全開ではなかったし、アイレベルの写真はどうにも不満足だった。その後、気に入った作例と同じ構図のカットを撮ろうと、立ち位置探しに苦心して、2シーズン待った末、ようやく単位取得…したはずだった。
しかし写真はどうにも傾いている気がする。切り位置もあと一瞬だけ奥がベストだっただろう。ただ、新子安駅は2020年末の時点でホームドアの設置工事も進んでいて、警備員も配置されていたので、結果に甘んじる他あるまい。
打って変わって、初めてチャレンジした石橋俯瞰の最上段はあっさりと単位習得した。
撮影は手堅く済んだものの、現像は非常に悩ましいかった。奥に見えている三浦半島の海岸線も手前の橋梁も双方がカメラに水平ではない。水準器で水平を取ると、三浦半島の海岸線は奥に向かって広がっているのだから、海岸線が右上がりに傾いて見えてしまう。おまけに、自分の感覚では鉄橋も右上がりに傾いているように見えるから気に食わなかった。ならばと鉄橋や鉄橋の架線柱の水平垂直を意識すると、海岸線が今度は右下がりなるのでどうも気分が悪いのである。
中判カメラなんかを担いでやって来る先人ファンの写真でも海岸線が右下がりに傾いていたりするので、難儀なものだと思う。
それでも、青い空、青い海、そこに緑のストライプ。文句無し。
翌日にも石橋へ足を運び、定番の構図も初めてのチャレンジで単位習得となった。
これほど続けざまに単位習得となるなら石橋にもっと早くに来ておくんだった、と思わないでもなかったが、この構図にチャレンジしたのが初めてなだけであって、石橋自体は度々訪れてそのたびに曇られている。やはり試行回数がものを言う。
内房線の”湊川俯瞰”という場所を知ったのは185系の運転も減りつつあった頃だと思う。勿論、内房線へ入線するのは臨時列車だけなので、なかなかタイミングも合わずに撮影できていなかった。
気付けば大学を卒業し、会社員生活が始まり、車も手に入れたところで念願の”湊川俯瞰”へ足を運ぶ機会がやってきた。
この日は趣味仲間を深夜に自宅を出発して千葉へ向かったが、朝イチに小湊鉄道へ足を運んだのが失敗だった。鉄橋を真正面から撮影できるスポットは勿論キャパオーバー。山道からズボンが泥だらけで退却する先客の姿に早々にアタックを諦めて、少し東へにある妙見神社の境内から撮影した。
定番の”湊川俯瞰”構図ではないが、東京湾を背景に185系を撮影することができて何より満足した。定番構図より確実に撮影できること、無理なく撮影することのほうが重要だと思えるようになってきたのは成長だと思う。
このエントリーを投稿する2022年4月、185系は8編成残っているようだ。10連、7連、6連、5連とバリエーションも揃っている。
どうにも撮影に満足した(あるいは飽きた)気になっているが、このまま撮影を怠ると数年後に後悔するのは間違いない。新子安駅で撮った踊り子号のように、納得できたと思うまで繰り返し撮影できる定期列車を撮るほうが性に合っていて、どうにも臨時列車を撮るのは腰が重いが、そうも言ってられない時期なのだろう。無理のない範囲でカットを増やすことができたらと思う。
「今のうちに、185系、続」おわり。