年末年始・徳島のDMU

2023年末から2024年にかけて、11連休でした。これだけの長期連休をどうしようかと悩み、徳島に足を運ぶことにしました。

徳島には素晴らしい汽車が走っているのは勿論のこと、自宅のある所沢から徳島まで約700kmをほぼ下道で移動し、移動に日数をかけることで連休を消費する、というのが正直なところ大きな旅の目的です。

徳島は2020年夏、2022年夏に旅行して、23年の秋にも一泊だけしていて自称マイブームなのですが、これまでは滞在日数が短く、四国色のキハ40系どころか特急剣山で運用の多いキハ185系も晴れカットがありません。

今回は12月31日から1月4日まで滞在し、徳島の定番被写体の履修に加えて、1年で元旦からの3日間しか走らない「特急やくおうじ」を撮影しよう、という狙いです。

2023年12月31日

12月28日の夕方に神奈川県を出発し、12月30日は三岐鉄道を撮影。そして大晦日の朝に徳島上陸。

955D キハ47 1086+キハ47 114

雲自体は薄かったものの、霧が立ち込めていて、どうしようもないコンディション。

翌日からの「やくおうじ」撮影に備えて、牟岐線の撮影地の下見をして過ごしました。途中で関東のゲリラ豪雨レベルの土砂降りに見舞われて驚きました。


2024年1月1日

元旦朝は再び池谷のストレートへ。

2024年もどうぞよろしくお願いいたします。

955D キハ47 177+キハ40

日の出からしばらくは厚めの雲が流れていて心配したものの、うまい具合に晴れてくれました。

休日ダイヤで2連とはいえ、これまで一度も撮影できていなかった四国色キハの手堅いカットに幸先のよさを感じました。いやあ、やっと撮れました、四国色。

9071D 特急やくおうじ1号 キハ185-18 + 1016

池谷から牟岐線へ移動し、「やくおうじ1号」を迎えます。

SNSの事前情報通り、国鉄色のキハ185-18が先頭でした。後ろ側の四国色と帯のコントラストに差が大きいので、ちょっとどうかなあという気もしますが、これはこれで。

適当に車で昼寝しながら時間を潰して、午後の復路は一応順光になる撮影地へ向かいましたが、曇られてしまいました。

5051D むろと1号

牟岐線1往復の特急のバルブはマスト。

「むろと1号」は前日(大晦日の日)にも撮影していたのですが、レンズの手振れ補正をOFFにしていて没写真に。というわけで再履修のつもりでしたが、キハ185-19先頭の「むろと1号」は11月に徳島に1泊だけした夜に撮影していたのでした。

2024年1月2日

南海フェリーの早朝便に乗って徳島上陸したフォロワー様をピックアップして、牟岐線へ向かいます。

フォロワー様と初めてお会いしたのは2019年の夏ですが、だいぶ前のような、つい先日のような、不思議な感じです。

2日の朝は徳島線の西麻植のあたりで4連の「剣山2号」を撮影してから牟岐線へ移動する予定だったのですが、実は牟岐線の阿南以南にもキハ40系の運用が残っていることを前日に知ったので朝から牟岐線にしました。

線路まで光線が回るようになった直後の528Dと、ヨンナナの534Dは少し後の時間で8時半頃の通過です。

5052D むろと2号

「むろと2号」は四国色ペアでした。別のタイミングでお話させて頂いた地元ファンの方が言うには、阿波橘はなかなか晴れないとのことで、このタイミングで撮影できて非常に良かったです。

9071D やくおうじ1号 キハ185-19 + 1014

「やくおうじ1号」は事前に目星を付けていた築堤へ移動。「むろと」は現在はこの光線で撮影出来ないですし、徳島線にはこのように迫力のある築堤で撮れる場所はないと思いますので、非常にグッドです。

キハ185-19は前年12月に検査明けで、足回りに綺麗なグレーが残っているのも良いです。

4006D 剣山6号 キハ185-18

元旦は復路まで寝て過ごしていましたが、この日はフォロワー様と移動していますので、日中はどうしましょう、ということで徳島線へ移動しました。

12時20分頃に阿波川島駅で「剣山5号」と「剣山6号」が交換しますので、上下とも撮ろうということです。上りの剣山6号は国鉄色先頭で、光線は読みが甘かったです。

4005D 剣山5号 キハ185-1018

下りの「剣山5号」はゆうゆうアンパンマンカーのキロハ186を繋いでいます。これが連結されているのを忘れていたので渋い顔になりましたが、狙って撮ることは無いと思うので、これはこれで、と言う感じです。

9072D やくおうじ2号 キハ185-1014 + 19

到着時は薄曇りでこれまた渋い顔になりましたが、途中から雲の切れ目が大きくなり、復路通過時は無事に晴れました。

復路が順光になる場所がここくらいしかないので仕方ありませんが、構図や背景の整理が私には難しい場所でした。しかしここも地元ファンが言うには午後まで晴れることは珍しいとのことで、撮れただけ幸運です。

「やくおうじ2号」撮影後、太陽が沈む方角の雲が薄く、勝てそうな気配がしてきたので、高徳線の吉野川橋梁へ向かいました。

キハ40系がトラス橋を渡るシチュエーションは日本でも限られていると思いますし、天気も申し分なく、もう大満足でした。

975D

鳴門線・徳島行の975Dにてラスト。水面への映り込みも、鉄橋を照らす前照灯も、夜がすぐ近くにあるような空も、もう最高です。

日が暮れるにつれて水面の波が落ち着いてきて、ここまで静かになったのは本当に驚きました。

LUMIX S1Rに乗り換えたときに純正の24-105mm F4を買って、非常に素晴らしいレンズなのですが、久々にF2.8の明るさが恋しくなりました。このシチュエーションだと、広角側24mmも少し不足気味です。機材選びはいつも難しいです。

2024年1月4日

955D キハ47 118+キハ47+キハ40

最終日の朝は再び池谷へ足を運びました。撮影地に行くと、地元のファンの方が、タラコタラコと言っているのが耳に入ったので、ひょっとしてタラコが入っているのかと冷や汗ものでしたが、無事に、四国色3連のカットを手にすることが出来ました。

しかしこの場所、線路に勾配があるのか盛土が沈下しているのか、どうも編成後部が右上がりに傾いているように見えて悩ましいです。

3009D うずしお9号 キハ185-9

955D撮影後は少し休憩したのちに高徳線・阿波大宮駅の北側にある大坂山トンネルへ移動しました。

キハ185系の「特急うずしお」を撮ったことがないなと思い、この機会に撮影したのですが、(剣山5号の送り込みを兼ねて)アンパンマンカーを増結している(=アンパンマンHM)ところまではリサーチ不足でした。3000番台の元普通車の名残でジャンパ栓が残っている個体が先頭だったということで、手打ちです。


2024年春のダイヤ改正で「うずしお9号」が2700系気動車へリプレースのため、アンパンマンカー営業が無くなり、代わりに「うずしお1号」がキハ185系による運転になるようです。

したがって、朝の光線が良好な時間に池谷でキハ185系を拝めるようになるのですが…剣山のアンパンマンカー運転時は送り込みが必要で、その際は「うずしお1号」がアンパンマンHMになってしまうと思われる(現在の「うずしお32号」はアンパンマンカー非営業ですが、増結時はアンパンマンHM出しているようです)ので、池谷でアンパンマンカー非増結の「うずしお1号」を撮ることができるチャンスに恵まれるかは、かなり微妙なところです。そう都合の良いことにはならないですね…


「うずしお9号」撮影後は道の駅「くるくるなると」にてお土産購入・鳴門金時うずまきソフトで小腹を満たし、関東へ向けて徳島を出発しました。


こうして、短いようで長い…長いようで短い?充実した年末年始を過ごすことが出来ました。1年間でわずか3日間しか走らない列車という貴重な被写体にも関わらず、徳島愛に溢れる地元ファンと穏やかな空気で撮影できたことも、昨年2月のウズベキスタンぶりにフォロワー様と趣味トークに花を咲かせることができたことも、良い休暇の過ごし方でした。

お目当てだった「特急やくおうじ」もそうですが、日没後の吉野川で撮影出来たのは最高でした。最後の975Dのカットは、これまで国内で撮影した写真のなかでも最高なのでは…?という気すらしています。

今後またどのようなタイミングで徳島を訪れることができるか分かりませんが、徳島の素敵な汽車のカットを増やせることができたらいいなと思っています。


経路・往路

距離有料道路
所沢 12/29 8:3055km海老名10:30
海老名18:00137km道の駅「宇津ノ谷峠」21:30
道の駅「宇津ノ谷峠」22:00100km道の駅「とよはし」23:40
道の駅「とよはし」12/30 4:30110kmローソン四日市あかつき台店6:20
スーパー銭湯 三滝温泉満殿の湯19:20200km淡路SA23:00¥2,600
淡路SA12/31 5:4085km池谷7:45¥690
690km¥3,290

有料道路は阪神高速・大堀~淡路SA¥2,390円+ハーバーハイウェイ¥210円、本四連絡橋の淡路島南~鳴門北が¥690でした。

経路・復路

距離有料道路
道の駅「くるくるなると」1/4 12:3055kmファミリーマート志築店13:51¥690
ファミリーマート志築店14:2060km神戸港メリケンパーク15:40¥2,330
神戸港メリケンパーク16:2050kmセブンイレブン大阪長吉辺3丁目17:40¥860
セブンイレブン大阪長吉辺3丁目18:0587km伊賀SA19:55
伊賀SA23:55156km道の駅「とよはし」1/5 2:40
道の駅「とよはし」7:40140km道の駅「富士」10:05
道の駅「富士」10:3595km海老名12:00¥2,180
海老名1/6 16:1592km所沢18:00¥2,880
735km¥8,940

有料道路は本四連絡橋の鳴門北~淡路島南が¥690、阪神高速・淡路SA~生田川が¥1,670、阪神高速・生田川~喜連瓜破が¥1,320、東名高速・愛鷹スマートIC~海老名が¥2,180、圏央道・海老名~所沢が¥2,880円でした。

距離の差異はおおむね、復路に所沢へ戻る際、圏央道・関越道を経由したことで走行距離が伸びたものです。

このほか、三岐鉄道の撮影と徳島での移動を含めて、計1,867km(Googe タイムライン上。メーターでは2,008km)走行しました。燃料は約200ℓ給油し、燃料代の総額は¥28,553でした。したがって往復交通費は約¥40,000となりました。

一方、公共交通機関で徳島を訪れる際、大阪から高速バスが最も手軽です。品川~新大阪の新幹線代往復¥29,440、大阪~徳島のバスが往復¥7,380に加えて、レンタカー代が発生します。

もともと、この長い連休をどうにか楽しく過ごそうという趣旨の徳島訪問でしたから、往復だけで足掛け6日間使った今回の移動、移動そのものに意味がありますが、費用的に安上がりでは決してないものの、悪くない感じとなりました。


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