シベリア鉄道・欧州遠征1 天津・北京

こんにちは

先月、8月2日から4週間日本を離脱して海外遠征していました。タイトルの通り「シベリア鉄道・欧州遠征」と名付けています。

大まかな旅程は以下の通りです。ツイッターのアカウントでは【#第099列車で行く欧州遠征2018】のハッシュタグをつけてツイートしていました。

関西空港-天津-北京-ウラジオストク-(シベリア鉄道第099列車)-モスクワ-サンクトペテルブルク-ヘルシンキ-リガ(トランジット)-フランクフルト-ハンブルク-コルマール-パリ/シャルルドゴール空港-ドバイ(トランジット)-成田空港

早速出鼻をくじかれるような話になりますが、管理人、遠征7日目のシベリア鉄道車内でスマートフォンを盗まれています。天津や北京の写真の多くをスマートフォンで撮っていたので、それらが無くなってしまった状態にあります。写真を載せられるところは(一眼レフやミラーレスで撮った)写真を使っていく形で進めようかと思います。

単なる撮り鉄ブログなら文字少なくても良いような気もしますが、いわゆる「日記」を書いていない管理人なので、旅行中のエピソードやどこに行って何をしたといった細かい点に関してはこのブログに書く事が管理人の全てになる訳ですから、普段よりやや文字が多くなってしまうかなあと思います。読んでいただければ嬉しいなあと思います。

これまで2回の遠征は同行者と一緒に現地入りしていたので成田発の飛行機を使っていましたが、今回はシベリア鉄道の出発地…ウラジオストクで現地集合するので、大阪住みの管理人は関西空港から出発します。

関西空港は初めて使いましたが、住んでいる大阪の北摂地域からバスでも鉄道でもスムーズにアクセスできる点で成田空港より便利に感じました。

バスの時間が少し微妙だったのでどうしようか悩むところでしたが、一旦メインのターミナルで降りて、しばらくの間最後になる「日本の食事」を食べてから連絡バスでLCC用のターミナルに向かいます。今回は初使用となる9Cの方の春秋航空(上海)です。もっとも、受付も地上係員もほぼANAに委託していたので、日本語が通じないなんてことはありません。管理人も荷物は重量制限に引っかからないようにパッキングしていますから、スムーズに搭乗手続きが済みました。

チェックイン開始前から並んでも搭乗ゲートに時間ぴったりに着くほど混雑して時間に余裕のない成田と違い、搭乗ゲートで1時間ほど暇な時間が出来ました。

搭乗する飛行機はA320-214です。整備の都合でB737を運用する春秋航空日本との大きな違いの一つでしょう。

春秋航空中国ですから、日本人だからといって非常口の「人権シート」に案内されることもなく、もっとも、普通の座席でも短いフライト時間なので特に苦痛に感じることもなく、天津空港に到着。これまでの遠征同様、「香港SIM」を事前に購入して機内で入れ替えているので着陸したらすぐにインターネットに接続できてとても快適です。

当日中に北京に移動できる時間に到着した訳ですが、飛行機が遅れた場合に備えて天津で一泊します。ホテルは駅近くですが、夕食に困りそうだったので飛行場の「李先生」で適当な定食を注文(初めて入りました)。白米も普通に食べれる味で、まあ、おいしい訳ではありませんが…文句はない味です。

天津では天津军垦宾馆というところに泊まりました。駅近くのかなり便利な場所にあり、部屋も普通のビジネスホテル程度に綺麗でした。フロントが日本人には慣れていないようで、パスポートのどのページのスキャンを取るのかどこかに電話して確認していました。

バックパッカーはビジネスホテルには泊まらないでしょうし、出張者は飛行場まで迎えがあるでしょうから、駅チカだからといって外国人に慣れているとも限らないような気はします。兎も角、ここで一泊。

天津駅に着いた夜のうちに新幹線の切符は購入済みだったので、それに間に合うように駅へ。昨年夏に乗ったのはドイツ製ヴェラロがベースのCRH3でしたが、今回は一応、自国技術製の「復興号」CR400BFです。

周りを見渡しても復興号ばかりで、京津城际铁路の高速化(実に、出発後の8日から350キロ運転が開始され天津-北京の最短時間は30分になりました)と共に和諧号は駆逐されているのでしょう。

今回乗車した列車は途中停車を挟むので所要時間は45分。定刻で北京南駅に到着しました。昨年購入した北京市の交通系ICカードを券売機に入れるとまだ使えただけでなく、20元残高があったのでラッキーでした。

時間に追われているわけでは無いので、確実に荷物預け所があるだろう北京駅を目指します)大きな駅なら荷物預け所があるかと思いきや、天津駅は見当たらなかった前科があるので…)。

北京駅、荷物預け所はありましたが、駅を正面に見て左側のところ、もともとが60元と高額なうえに、釣り銭を寄越してこなかったので使わない方が良いような気がします。受付に値段は書かれていないので100元と言われてもかなり高いなあと思った程度でしたが、後で控えを兼ねたレシートをよく見ると60元と書かれていました。確か大連駅の荷物預け所は15元とか20元とかそこらだった気がします。値段は兎も角、嫌な気分になります。

さて、高鐵で移動中にTwitterで”人民革命軍事博物館の地下区間が解放されて、戦車博物館の展示車両が移されて見れるようになっている”と知らされたのでそちらに向かうことにします。

昨年訪問時は全景を撮り損ねてしまった人民革命軍事博物館です。スターリン建築系統の実に素晴らしい外観。

地上階の歴史についての展示はどのみち中国語オンリーで読めないので、まっすぐ航空機が展示されているエリアへ。昨年撮り損ねていたり、SDカード不具合で書き込めていなかった展示機が幾つかあるので、それらを回収して回りました。

さて、地下に入るとT-62中戦車と…

M26パーシングが出迎えてくれます。

世界的にも保存数が限られている旧軍の95式「ソキ」車。

97式「チハ」旧砲塔からアンテナが無いもの。

97式「チハ」新砲塔「功臣号」。天安門広場でパレードに参加したものが有名なあれ。

イタリア軍CV33軽戦車。上海で国民党から鹵獲したもの。

その他、M4中戦車やM36自走砲などの米軍車両、各国の大口径カノン砲など飽きることのない展示です。戦車博物館というと、有名なティーガー重戦車などのドイツ車輌が欲しくなってしまうものですが、日中戦争や国民党との戦闘、朝鮮戦争と自国の59式、62式戦車の展示と思えば十分過ぎる展示に思えます。

館内が若干薄暗いのは気になりますが、写真を撮るには十分な明るさだと思いました。使っている広角レンズの開放での解像度が微妙なので絞ってf/6.3-7.1で撮り、EOSM3のISO6400となっています。光学性能の良いレンズなら、ボケ具合の好みは兎も角f/4-5.6くらいならもう少しISO感度も下げられそうです。

さて、博物館に満足したので、国鉄線の撮影地で行ってみたいと思っていたところを訪問してみます。

私が探した限りだとネットで撮影地情報は見当たりませんでしたが、立ち入り禁止場所に乱入しているわけでは無いので例によって地図に載せておきます。地下鉄14号線张郭庄駅から徒歩です。順光時間は午後。言うまでもなく、夏場は最適な季節ではありません。

撮れたものがこちら。立ち位置は怪しい感じです。足場が悪いので脚立は厳しいでしょうが、踏み台程度あればベストだと思います。もっとも、良い感じの作例だと背景に見えている棟と624と書かれた架線柱の間に間隔が空いているのですが、そのように架線柱の間を「抜ける」ポジションは見つけられませんでした。

立ち位置は兎も角、日陰が全く無いので次の列車を待つ気は到底起きず、これだけ撮影して撤収。夏場にしては夏光線感の少ない写真じゃないかと思えるものが撮れたので納得することにします。

近くにスーパーがあるので水を買ってがぶ飲み。夏場に訪問するなら本当に、熱中症に注意すべき撮影地です。

ひどく汗をかいてすぐにでもシャワーを浴びたいお気持ちですが、ぼったくり荷物預け所がなんとなく心配で仕方ないので北京駅に戻って荷物を回収後 市バスに乗って北京APMモールへ。

モール内に店舗を構えている「許留山」のマンゴーデザート、今回の遠征でもかなり楽しみ度が高かったものだったりします。

デザートを食べて一休みしたところで疲れも多少癒されたので、地下鉄に乗って天安門広場へ。

天安門はこの通りの微妙な逆光ですが…

中国国家博物館が順光でとても素敵で、昨年撮った写真が気に入っていたので、今回もそれを見に来ました。昨年よりまだ日が高い時間ですが、思い通りの素晴らしい光景。

人民英雄棟も順光なので撮っておきました。

いよいよバスで空港の方にあるホテルへ。○○駅から851路に乗車してホテルのある○○へ。

人民の帰宅ラッシュに飲まれてバスは大混雑、大渋滞。日本人の電車通勤は時間の無駄だという論調ありますが、お隣の国も似たような通勤状態じゃないかと思うんですね…

なんとか(?)ホテルに到着。すぐに汗だくになったシャツ類は洗濯。エアコンに引っ掛けておけば一晩で乾きます。夕食はホテルの近くにあった清真料理店へ。

メニューをさっと見て、牛肉麺を注文。最近ブームの蘭州ラーメンというやつです。本場かどうかは別として、牛肉麺を頼んでおけば外れることはないでしょう。

気になる味は大変美味。麺も好みの太さ、固さでとても好吃でした。

ホテルに戻り、フロントと交渉していくらか追加料金を払ってチェックアウト時間を17時に延長しておきました。

ウラジオストクへの飛行機は深夜発で、チェックアウト時間も延長したので遠征3日目は午後まで暇です。天気が良ければ首都国際空港の近くで早朝から飛行機の撮影、順光時間が終わったら市内に戻る方向にある798芸術区で保存されている解放型SLを拝みに行こうと思っていました。

が、5時半頃にカーテンを開けると空は真っ白。すぐにスマホを開いて北京市のPM2.5数値を確認すると実に159。これでは到底航空機の撮影どころではない…諦めて二度寝を決め込む。昨晩の夕食後に買ったパンを軽く食べて、昼寝してパソコンで動画を見て無駄な時間を過ごし、16時45分くらいにチェックアウト。17時にホテルの送迎バスで北京首都国際空港まで移動。

空港に着いたものの飛行機は翌日の2時50分なので当然チェックインできませんから、仕方がないのでロビーのバーガーキングで適当に注文して時間が過ぎるのを待ちます。

なかなか綺麗な空港なのでパノラマ写真を撮ったのですが、これは前述の盗難スマホと共におさらば。ホテルで時間を潰しているときに北京で撮った写真を整理していたのですが、その時にスマホの写真もPCに入れようか実は少し考えてました。が、結局やってないのであとの祭り。

綺麗な空港といっても空調が全く効いていないので実に暑い場所です。夜になるにしたがって涼しくなりましたが…

北京首都国際空港の第三ターミナルロビーと安全検査・パスポートコントロールが離れていてAPMで結ばれているのですが、このAPMが実に満員電車並みの混雑。駅の有効長の割に編成は短いのが何とも言えない所。

北京空港の出発時の手荷物検査はモバイルバッテリーの容量(一つ当たり換算100W以下)に厳しいと聞いていました。100W以下のバッテリーについては「合理的個数」らしいです。ともかく搭乗開始の2時間程前には搭乗ゲートに辿り着き、面白い飛行機が止まっていないかカメラ片手に散歩開始。

一番の目玉はイランからやって来たMahan AirのA340-300じゃないかなと思います。なかなかアド。

30分ほど搭乗ゲートを歩き回ったところで疲れたので仮眠。父親が海外出張時に搭乗ゲートで仮眠して置いて行かれたことがあるのであまり落ち着けないなあとは思いつつ、1時間ほどお休み。

気づけば搭乗開始時間の5分程前で実に危ういところ。今回乗るのはA320-214

S7はLCCですが、サンドイッチとドリンクの機内サービス有り。ウラジオストクについて朝食をどうしようか悩みどころだったのでなかなかちょうどいい。隣の席に座ったのは韓国人の若者2人組。彼らはチェックインカウンターで揉めていましたが…

ウトウトしつつウラジオストク空港に到着。

ゲートブリッジからパスポートコントロールまでもすぐで、3,4組目くらいには入国審査官の前へ。いかんせんロシアですし、中国から入国する日本人はなんだか少数派な気がするので心配しましたが、一言も口を開かずに入国スタンプをポンと押してくれました。

出入国カードは入国審査官が印刷したものを渡してくれました。インターネットで検索すると最近の記事でも自分で書くような記述を見かけましたが、ウラジオストク空港では不要です。この出国カードは失くしてはなりません。管理人は心配だったのでマスキングテープを持参してパスポートに貼っておきました。

春のハルビンや、天津空港で荷物がなかなか出てこなくて嫌な思いをしたのですが、割と早くに荷物が出てきたので、7時45分発の「アエロエクスプレス」でウラジオストク市内へ。

「アエロエクスプレス」乗り場は到着ターミナル右手の喫茶店の裏辺りにドアがありますのでそこから。ビジネスとエコノミー席があるので、普通席で良ければ「ウラジオストク・エコノミー」と伝えれば切符買えます。

アムール湾を望みながら電車に50分揺られてウラジオストク駅へ向かいます。

ウラジオストク到着時点で日本出発4日目です。理由はシベリア鉄道の切符の手配に係っているので次回詳細を書こうと思います。 といったところで、次回はウラジオストク滞在分になります。頑張って書きます(^^ゞ

ではでは。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です