KTXを撮りにプチ・韓国遠征-後

早速の余談ですが、写真を趣味にしていると、これまでの撮影データの管理というのは大変なのが常だと思います。

以前は、容量の大きいハードディスクを入れてたデスクトップパソコンで写真の管理と編集作業をして、ブログの更新はノートパソコンから、というふうにしていましたが、昨年の春頃から写真をNASに入れていました。NASなので夜間以外は電源入れっぱなしという使い方だったのですが、昨年6月の地震で高さ50cmくらいのサイドボードから電源入ったまま落ちまして、以降は異音がしていてだましだまし使っていたのですが、遂には先日、データにアクセスできなくなってしまいました。

バックアップは取っているので別に問題はありませんが、改めて怖いなあと思った次第です。早速、新しいハードディスクを購入しましたが、メインで使用するドライブ+バックアップという体制も不十分だなあと。究極的にはプリントしてアルバムに入れるのが最強かも。

更新間隔が開くのもなあと思ってテジョン分だけでエントリーを投稿してしまいまして、今回は翌日のソウル編。

ソウル

帰りの飛行機は23時前に仁川国際空港から、ソウルの有名撮影地の順光時間は午後から、探せばソウルで朝から順光になる撮影地もあるのでしょうけど、行く気もないので朝はのんびり。

京釜線上り、10時7分発のムグンファ号でソウルに向かうことにしました。今回は宿から駅まで路線バスを使いましたが、やっぱり荷物を持って移動するには離れてるかなあ。宿は駅前がいいです。

ソウル駅

外観も内装も、日本の特急型かな、って感じの客車です。もっとも、管理人は189系や485系に乗ったことがないので雰囲気だけです。車幅が違うので、ムグンファ号の座席は…というかそもそもKORAIL車両の座席は大きめですから、快適性は多分これのほうが高いんじゃないかなあ。

冬は極寒の韓国を走るからなのか、デッキと客室部は内開きの、パッキンの付いた重たいドアで区切られていました。電車で内開きのドアというと桜木町事故だよなあって気がして嫌な感じですが、スライドドアにしたら隙間風で超寒いんだと思います。

テジョンからソウルはムグンファ号でおよそ2時間の旅です。テジョンで買ったT-moneyカードがそのまま使えるので、すぐに地下鉄に乗って撮影地に向かいます。

撮影地は京釜線上り 安養~新道林。ただし、現地のファンや日本のファンの間では”九老IC”や”加山デジタル団地”という名前が浸透しているようです。どちらも電鉄線(メトロ)の駅名です。そもそもKTXは安養にも新道林にも停車しないのでこの括りはどうなのかなあって思います。

京釜線 安養~新道林と京釜高速線 水原~ 永登浦と分けるにしても同じ線路ですし。現地ファンの認識はどうなんでしょうね

電鉄1号線の加山デジタル団地駅下車、北に10分位歩いて撮影地に着きます。この辺りはNaver Mapのストリートビュー機能を使用されると良いでしょう。ちょうど、横断歩道の辺りに歩道的なものが少し写っています。

到着時は薄曇りで不安定な感じ。折角来たけど晴れるかなあ、といった具合。もっとも、一番不安定なのは撮影地の足場で、自動車道の築堤の斜面に登るのですが、かなり急斜面だし土がとても滑りやすくなっていました。コケたので飛行機に乗るというのにズボンが泥で…(´д`) 

列車番号なんですが、日本の列車ですら書いてもダイヤ改正されたら照会できないから意味ないよなと思いつつなんとなくカッコイイから書いてるんですが、KORAIL時刻表(非公式日本語版)のウェブサイトと撮影時間がマッチせずに良く分からないので諦めました。この記事を書いている時点で19年1月版らしいですが釜山やテジョンの出発時刻も微妙に違っていたので良く分かりません。勘違いしていましたが、下りです。後で調べて書きます。

まあ折角、韓国まで撮り鉄に来たので色々見て行きます。

ディーゼル牽引のムグンファ号。最後尾の微妙に色が違うものが電源車。DL牽引だから電源車が付いているのかというとそういう訳では無くて、例えばアイキャッチ画像の編成はEL牽引だけど電源車付き。

今度はEL牽引のムグンファ号。

じゃあ電源車は何なんだというと、旅客対応でサービス電源を持つ8200形ELの場合はこの編成のように本来は電源車不要。ただしアメロコタイプのDLは旅客対応でもサービス電源を持たないから電源車は必要。ELの電源車は繋いでるだけなんですかね。それで足らなくならないのか…

この区間ではKTXもKTX-山川(KTX-II)も高頻度に運転されているので、テジョンみたいに延々と待たされることは無いです(ただしSRTは運転範囲の都合で来ません)。

大半の前照灯はオデコだけ点灯だったり中には消灯してるのもありましたが、このKTXは奥のカーブを曲がって、ストレートの途中でノーズの前照灯を点灯。いや、最高ですよね。韓国でファンサービスです。とても嬉しい、この撮影地でのベストショットはこれに決まりです。

(管理人は撮影地の国鉄線の駅間を完全に勘違いしていて、Twitterにこれを投稿した際に Yongsan~Seoulと大嘘を…かなりショック)

これです。恥ずかしいですね。

2編成繋いだKTX-山川はあまり来ません。やっと来たと思ったら切り位置のミスです。これも恥ずかしいなあ。

DL牽引のタキ貨物。欲を言うなら貨物専用機が牽引機だったらなあって感じですが、普通にカッコいい。側面の影落ちもタンクの汚れかな、みたいな感じに誤魔化せてこれも良いですね。

日本でもDD51がタキ引っ張ってる撮影地あったと思いますが、あれはまだ撮れるんでしょうか。

折角なので動画でも撮りました。7DmarkIIの動画機能なので画質は微妙ですよね。こういうのはミラーレスの方が向いてそうです。

シベリア鉄道に乗った時の動画を見ていて思いますが、動画ってのは音も記録している分、その時々の雰囲気を良く残しています。旅先なら写真オンリーではなくて動画も積極的撮っていきたい。でも撮り鉄に関していえば、このKTXみたいに動画を撮る余裕があるだけバンバン走ってる機会はそう無いですよね。

韓国鉄道311000系 26F

新1000系 110F

電鉄線の車両も隣の線路に走ってます。 左右の車両は似たような通勤電車ですが、左は国鉄の電車、一方で右の電車はソウルメトロの車両。

(ソウル)首都圏電鉄という鉄道網があって、ソウル市や仁川市など複数都市を跨っている訳ですが、その中でも国鉄が運営して複数都市を跨ぐものが広域電鉄という名を持っている…と認識して良いのかなあ。分からん。ソウルメトロは直通運転はすれど、基本的には都市は跨がないということか。

初代1000系 115F

初代1000系とはいうものの、日本が製造したので知られているものではなくて、すべて89年以降に韓国で製造されたグループです。それでも6編成しか無いので、いいものを見れました。

ちなみに、上の写真の新1000系にも初代1000系から改造編入された中間車両が組み込まれていますね。

時刻は15時を回ったところで、もう一時間くらいは余裕がありましたが道路の築堤が日陰に入って寒いのでそろそろ撤収。寒すぎるので途中セブンイレブンのイートインで休憩してから地下鉄の駅に戻りましたが、やってることは日本とあんま変わんないです。


加山デジタル団地駅からソウルまで30分程度、ソウル駅コンコース2階の喫茶店で1時間程休憩してから空港鉄道のA’Rexに乗って仁川空港へ。

正式名称を仁川国際空港鉄道と言いますし、改札も別なので駅に停まっていた列車に案内を読まずに乗ったら途中の黔岩駅止まりでした。マジ、って感じです。しかも、車内に「竹島は韓国領」的なプロパガンダ映像が流れていて、空港線にそれはないだろって感じでした。

A’Rexはソウルから仁川空港第一ターミナル駅まで4250₩で、微妙に足らなかったので乗る前に確か3000₩チャージしたと思います。2日間で国鉄以外の交通費はおよそ1500円、激安です。

チェックイン開始の1時間半くらい前に空港に着いて、そんなに並ぶことなく出国。仁川空港は出国スタンプ廃止しててショックでした。今年の夏の遠征は仁川からスタートなのに…無念…

乗るのはpeach MM808。ソウルを22:45発で羽田に日付が変わった0:55着。peachの民度は悪いと聞いていてどうなのかなあと思っていましたが、普通に寝静まってました。椅子が固いなって気がしましたが、まあ普通です。親には迎えに来て貰えたので羽田から実家はお車でした。

たぶんバスに駆け込めば都内までは出れると思いますが、どうせ終電は無いので他の客はどうやって帰るんでしょうかね。大学生が友達と旅行とかなら、羽田なのでタクシーで横浜まで出ても割り勘ならそう高くはならないでしょうから、旅行カバン持ったままオールで飲むんでしょうかね。同時刻に到着した春秋航空からは団体客が降りてきて観光バスが待っていたので分かりますが。

遠征の紹介としてはこんな感じです。ここから先は個人的な反省と備忘録的な。


反省というか、遠征に持っていく三脚のお話です。

自分はこのトラベル三脚を使っていて、 耐荷重が12 kgで150-600mm Sports+7D2を乗せても”ある程度”安定しているし 、畳んだ時に50cm程度なので機内持ち込みも出来て便利です。とはいえ、重量2kgは結構重たいなあって感じです。実際のところトラベル三脚に超望遠レンズを載せたときの安定性を期待する必要は全く無くて、70-200mm+7D2が乗ればそれで十分です。

今年の夏の遠征は撮り鉄が目的なので三脚は持参しますが、キャリーバッグに入るように収納時40cm程度の三脚を探したいです。撮り鉄なので目線の高さまで伸びないと意味がないですが、予算的な都合で安い中華製以外は選択肢に無いのでグラグラして使い物にならないものでは無意味。難しいところです。

あと、これは昨年春の中国東北部遠征でも書いた気がしますがボストンバッグは微妙です。今回は三脚を入れて受託手荷物にしたかったので仕方なくボストンバッグにしましたが、三脚込み5キロ程度でも肩が痛くなるし、腕も疲れますね。旅行はキャリーバッグが一番です。

経費

お金のお話なので面白くは無いです。あとで個人的に参考になります。

名門大洋フェリー大阪→新門司3980JPY
関釜フェリー下関→釜山9510JPY
KTX釜山→テジョン 36200₩ 3609JPY
ムグンファ号テジョン→ソウル 10800₩1076JPY
peach MM808ソウル→羽田14416JPY
テジョン宿泊費1泊2658JPY
両替70000₩7581JPY
42830JPY

あとは大阪南港までの運賃だとか、名門大洋フェリーで買ったおつまみとか、北九州で下関で喫茶店に入ったりコンビニの買い物代は別になりますけど、まあ遠征と言うのは往々にしてお金を使うものですからこんなものかなあ。

海外は行ってる方だと思いますが、いまいち両替所のBUY/SELLの見方が謎です。レートは気にしたら負けだし、現地で節約する方が絶対に精神衛上良いと思います。


という訳で、3編に分かれてしまいましたがプチ・韓国遠征でした。不安定な天気でしたが幸いにテジョンとソウルでは天気にも恵まれ、お目当てのKTXを無事撮影できて満足。テジョンが最大の目的でしたが、ソウルのフル点灯ファンサービスは最高です。

北九州の撮影も楽しかったです。元々、何かネタを追いかけまわすような鉄道趣味の楽しみ方では無いので、気楽が一番です。

次に出国するのは夏の東欧遠征です。調べていると、お目当ての気動車が実は置き換え済みだったとか、訪問予定の産業鉄道が運行してるのか怪しいとか、不穏な感じもしますが、それはそれで”海外鉄”の楽しみでしょうか。

まずは、春休み中に昨年の欧州遠征の記事を書き終えたいですね。ではでは。

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