人生初の渡道 前編 札幌市電

6月中旬にJR北海道向けのH100形気動車が大量に甲種輸送された。

この話題で趣味仲間とチャットをしていたところ、北海道のキハ40の消息が心配だという話から、お盆休みに行くくらいなら7月末の国際運動会(i.e. 近代オリンピアードを記念する、東京大会)に合わせた連休に渡道しようと、あれよあれよと話が進み、50分後には手元にEチケットお客様控えが用意されたのでした。

連休前日の7月21日、当然のようにまるで仕事の進まない一日を過ごし、浜松町からモノレールに飛び乗り羽田空港に向かった。

東京モノレールも、眼下の首都高速道路も、前回のオリンピックの産物で、今回は何一つ目ぼしいインフラが完成していないのが悲しい。

飛行場で見る夕陽は、いつだって格別。

感染者対策で、機内ではマスク着用をしつこく案内される為か、搭乗前に食事を済ましている人をそこそこ見かけのが、少し印象的でした。

Air Doは初めて利用した。客室乗務員は職務に忠実なのだろうけど、全体的に相当しつこかったので、あまり好んで使いたいとは思わない。機体は15年モノのANAの中古品で、いかにも古い。とはいえB767なので、十二分に快適。

快速エアポートに乗って、札幌駅に到着した。新千歳空港の地下ホームに721系電車(写真左が、乗ってきた列車)が入線してきたのを見たのはかなり興奮した。この顔をして、実用的なWifiが使えて、JR北海道の努力が伺えた。

札幌駅に到着した時点で23時過ぎと遅い時間だったが、駅は列車で賑わっていた。

シルバーに緑のアクセントというのは、東京メトロ6000系でとても身近。メトロ6000系とはだいぶ世代が違うのですが、良いです。

721系の写真で北海道はやっぱ凄い、などと思っていると、ふたつ隣のホームに轟音を立てて183系気動車が入線。

Wデッカーグリーン車のキロ182を挟んだ堂々たる編成。

発車の様子も見物。轟くエンジン、警笛、実に素晴らしい。

回送列車の時刻まで把握していませんでしたので、偶然の邂逅でしたが、とても幸先の良い旅の始まりでした。


翌朝、7月22日。

同行者は苗穂で写真を撮るのだと早朝からホテルを出ていきましたが、私は苗穂界隈はどうにもパッとせず、二度寝して8時半くらいに起きて、レンタルサイクルで市電へ出発。

電車事業所前~中央図書館前

狙いはもちろんM101。ところが、現在地どころか運用に入っているかも不明なので、取り敢えずは光線が良好なスポットからぼちぼち回ることにした。

電車事業所から西線14条辺りに移動していると、背後からM101外回りの運用でご登場。大慌てで東へ自転車を漕いで先回り。

山鼻9条~中島公園通

初訪問の札幌で、初撮影の札幌市電でM101を撮影。非常に嬉しい成果です。(後ろのタクシーがクラウンコンフォートだったら良かったのにね…)

西8丁目~西4丁目

M101を自転車で追いかけられないかと試したのですが、普通に無理だったので諦めて北に戻りました。

こちらの253号の後続がM101でしたが、ここでは被り。

中央公園通~行啓通

西4丁目で被られたので、安全を取って行啓通の電停から縦で。(結論から言うと、ここは目の前が交差点で横方向に被られる可能性がある)

縦にするなら、架線が強調されるようなイメージで撮影したかったのですが、背景のごちゃごちゃ感が気になります。この辺りは、トラム撮影の練度不足ということにしておきます。

ちょうど目の前にタクシーが来たので、先回りしました。

中央図書館前~電車事業所前

気付けば13時で光線が変わっていますので、今度はこちら向きが順光になる訳です。

ギリギリまでM101が迫っていたのであまり構図を練れませんでした。後ろのステーキビクトリアの看板が些か目立ちますが、どうやら北海道限定のチェーンらしいので、これはこれで。

電車事業所前の電停から北上し、ススキノのマクドナルドから「ヒゲのおじさん」を背景に撮影。

大きな交差点の中ですが、信号機で交通が止まりますから、対向の(内回り)の列車の被り以外は心配ないのです。なかなか良い場所。

この日は夕方までの晴れ予報に加えて、夏のトラムは良いスポットがあるようでしたからやや残念ではありますが、特急の時間の都合で、トラム撮影はこれにて最後。

折角、人生で初めて北海道に来たのですから、ススキノから歩いて時計台を見物に向かいました。

札幌時計台、良いじゃないですか!残念観光地だと聞いていましたが、普通に良きです。良き良き。赤い星が痺れます。

更に少し歩いて、北海道庁旧本庁舎を見に行きましたが、完全に逆光で写真はお蔵入りで。なかなか好ましいレンガ造りの建築です。なんとなんと令和6年までリニューアル工事で閉館中らしい。今回はいずれにしても時間が厳しかったので外観すらじっくり見物できませんでしたが、素敵な建築なので、リニューアルオープンしたら訪問してみたいものです。

札幌駅に戻り、帯広へ向けて「とかち5号」乗車。

新しい車両だと思うのですが、空調が効いていなくてとても暑い車内でした。

道中風景。新夕張の団地。とてもソ連っぽい。駅の近くに幅の広い川があるというのが既にシベリア鉄道感があるのです。

そして芽室辺りで国鉄色と会遇。停車駅の案内で「めむろ」と読み上げる訳なのですが、馴染みが無いので「ねむろ」と聞こえるのです。ところが特急とかち5号は帯広が終点なので、しばらく頭の上に疑問符が浮かんでいました。

野生動物をヒットすることはなく無事に帯広駅に到着。帯広駅前で予約していたレンタカーを借りて、「十勝豚肉工房 ゆうたく」で帯広名物の豚丼を夕食に。

カーサインホテル帯広に投宿し、二日目終了。

One Reply to “人生初の渡道 前編 札幌市電”

  1. […] 183系DMUは初めて北海道を訪問した夜の札幌駅で回送列車を目にして、ちゃんと編成を撮りたいなあと思っていたのがようやく叶った。 […]

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