夏の中国旅行[その2]

こんばんは

早速、旅行の続きを進めて行きたいと思います。北京滞在1日目は天気がよさそうだったので、万里の長城と天安門広場に行って来ました。

万里の長城と言っても一番有名な八达岭長城を始めとして、北京周辺に幾つかの長城が点在します。人の少なさやメジャーでないと言った点では慕田峪長城に行ってみたかったのですが、八达岭長城のアクセス性の良さ(特に市内に戻る際)と鉄道でアクセスできる点を見て、まあ今回は八达岭長城に行こうという事になりました。

初っ端から写真が飛んでいますが、八达岭長城に向かう和諧長城号は2017年現在、黄土駅から出発しています(唯一の写真が車内から撮ったこれでした)。2016-2017年度版の地球の歩き方北京には北京北站が始発と記載されていますが、これは2016年11月から始発駅が黄土駅に変更になった為です。

黄土駅へは13号線の霍営駅が最寄りとなっていて、駅の地下道には案内板がしっかり出ているので迷うことなく一番近い出口に出れるようになっています。

今回は火曜、水曜、木曜に運転される黄土駅を8時40分に出発する列車を使います。

この和諧長城号は「北京市郊外鉄道S2線」というものを走り、北京交通ICカードを使えるつもりだったのですが、どうも(黄土駅の)改札機が壊れてるから切符買えと言われたので行きの分は切符購入となりました。

流石に万里の長城行きとなると外国人も待合室に居ましたが、英語の案内出す気は更々ようですね…

NDJ3型ディーゼル和諧長城号とご対面。和諧シリーズの白い車体に青帯のデザインはかなり好みです。プッシュプル式の列車は広州と香港を結ぶKttで乗ったこともありましたし、中国国鉄の普通車も同じ広九線国際列車で乗ったことがあるので特に驚きとか嬉しさとかは無かったです。

尚、この写真は万里の長城からの帰りに撮影しました。(一応、S2線は通勤列車システムなのですが)観光列車なので先頭まで来て自撮りする人くらい居るのかな、と思いましたが誰も来なかったのは意外でした。

車内は中国国鉄の客車らしく(と言っても件の広九線国際列車の大変綺麗な25T系しか乗ったことありませんが…)高い天井です。

椅子も恐らく25系客車の流用だと思いますが、テーブルは使えません(テーブルをスライドさせるレール?根本?だけ付いていて、テーブル本体がありませんでした)。硬くて幅広で左右に若干ヘッドレストのある、なんか乗ったことある椅子だな感が半端なく漂っていました。楽しんでいます。

列車が走り出すと近郊のベッドタウンといった雰囲気の街を走りますが、例によって未完成の高速道路や工事が進んでいるのか怪しいビル群など、中国という雰囲気です。

DF10かなと思いますが、途中の機関区の様なところで留置されている客車や機関車を見ると、管理人が広州に住んでいた頃、広九直通列車の車窓から見れる風景に一喜一憂していたころを思い出しました(でも今回はスマホ画面に夢中で途中でこの風景に気づきました…)

そうこうしているうちに列車は最初の停車駅、南口駅から更に先を進みます。もう一編成の和諧号とすれ違い、ヤードには中間客車が恐らく一編成分?留置されていました。

·南口駅駅を過ぎると列車は山線に入り、速度は落ちます。暫くすると居庸関 ・居庸関長城を通過します。この一帯は梅の木が山から線路にかけて植わっているようで、検索すると和諧号の俯瞰写真も出てきました。長城は確かに格好の撮影地かもしれません。

そうこうしているうちに、小銭稼ぎに精を出している車掌の大声(誇張ではなく大声です…)を聞きながら八达岭駅に到着しました。

中々の晴天でテンションが上がります。線路は横断できるようになっていたので、正面から撮ろうと思ったらすぐに発車されてしまいまい、なんてこったと思いましたが、よくよく考えればこの列車の終点は次の延庆駅でした。

八达岭駅からは長城入口までは徒歩ですが、整備されているので苦ではありません。列車移動なのでかなり時間が経過しているように思えますが、まだ10時半ということで、気温も歩きやすい程度です。

途中、世界遺産認定のプレートがあったので撮っておきました。

世界遺産登録のプレート辺りから先に進むと(北)門があり、その先を直ぐ右に階段を上がるとチケット売り場と登山口となっています。

学生料金という事で、20元支払い中に入ります。

八達嶺は北側の長城と南側の長城に分かれていて、今回は北側の長城を選択します。相変わらず、晴天に加え、山の稜線ということで風通しも良くうってつけです。

暫くは緩い坂ですが、突然急な坂が現れます。カメラには水準器が内臓されているので、上下方向もまっすぐにした状態で撮ってみました。

場所によってはこれより急ですが、流石に階段になってきます。この写真でも若干写っていますが、足元のタイルには柔らかい石材を使っているのか、それとも登山客があまりに多いのか、石が削れて窪んでいて、特に階段になっている個所は段によって高さが違うことになっているのはなんというか、中国らしいなと思いました。

とはいえ、以前に九寨溝や黄龍を訪れた際もそこも山ですので、階段が整備されていましたが、石が削れていて歩きづらかった記憶がありませんから、オリジナルの素材を追及したらこうなったとかと思いたいところです。

塀というか側壁の凹み部分から顔を出すと、山間の強い風が大変心地よく、中国でもこんな風が吹くのだなと大変感心しました。

これでも上り始めて10分程です。

更に10分程登り、向かい側の南側の長城が綺麗に見える位置に来たので少々逆光ではありましたが、折角持参している70-200mmの望遠レンズで撮影してみました。

自分の登っている北側の長城は東側に伸びているので、光線が良い西側を向くとあまり長城要素のない、中国らしい切り立った山の稜線を撮っただけの様な…(;´д`)

兎も角、途中で小休憩を挟みつつ1時間程歩いて標高1015メートルにある頂上の北八楼に到着。かなりの人ですが、道中特に渋滞に巻き込まれることもなく、かなりスイスイと登って来れました。

PM2.5が嘘のような青空です。広州に2年住んでいて、数年も前の事とはいえ、こんな青空を見た記憶がありません。

北四楼まで長城の外側に設けられた歩道を通り戻ります。上述した削れた石畳と急な階段で足元が悪そうでしたし、万里の長城のスライダーが面白いと聞いていたので少々観光地プライスでしたが、スライダーに乗ります。

先頭で係員がブレーキ操作をしているので速度は出ません。以前は上り線もあったようですが、今は下りだけの様子?

スライダーはチケット売り場に戻るというより、北側の稜線を降りるといったイメージです。

 

折角ですので、地図も作っておきました。

本当は南側の長城も登ろうかなと内心思ったりもしていましたが、地図の通り、スライダーによって意図せず長城から出てしまいまして、再入場といったシステムも無いだろうナァと思いましたし、北京方面の向かう和諧長城号の時間も丁度よかったのでそのまま駅へ向かいました。

幸いなことに、帰りの列車では車掌が大声で車内販売という事も無く、黄土駅までしっかり睡眠確保となりました。

そんな訳で北京市内に戻ってくるのですが、時間は午後3時です。博物館に行くには遅く、夕食にも早いなという事で天安門広場へ向かいます。

地下鉄を東直門駅で乗り換え、2号線の前門駅で下車。案内に従って手荷物検査場を通り抜けてから天安門広場に入ります。

天安門広場第一印象は、案外狭いなといったところでしょうか。これもまた、以前広州に住んでいた際に近くに広州天河体育中心なるものがありまして、その広場もなかなか広かったものですから、天安門広場の方が広いにせよ、日本ではあまり見ない雰囲気の広場に慣れというものもあるのかなと思いました。

因みに、広州天河体育中心の広場はこんなところでした。

国旗の下まで来ました。武装警察隊のパラソルはなかなか目障りですが、平日だからか人民も少なく、人が写り込んで嫌な思いましません。

国旗の写真で奥に見えている道路は、広場の左手側にある地下道を通ると渡れますので、天安門側に渡ってきました。

午後になってもこの青空で、本当にタイミングの良い日に訪れることができたなと思います。

天安門の上部に上がるにしても紫禁城の中に入るにしても、北側まで行かないといけないのですが、それも面倒な訳で、折角ですから横にあった中山公園に入ってみることにします。入口はかなり文字通り、天安門の横にあります。

中山堂を始めとした建物類もなかなか綺麗で市民の憩いの場になっていましたが、そのあたりは割愛するとして、午後に一息つくには最適な外の喧騒から離れた公園になっていました。

特に計画無く行動するなら、こんなところで時間潰すのは悪くないです。

天安門と向かいの道路の間には水路があるので、中山公園に入る際も橋を渡りますが、橋の生垣越しに撮ったこの風景がなかなか気に入りました。

公園で暫く休んでいた間にも陽は傾き、中国国家博物館が夕陽に照らされます。綺麗な青空に、黄金色に輝く…(スターリン様式の建物と書こうとしたのですが、中国国家博物館は恐らくスターリン様式ではないんですよね)いや、兎も角これは素晴らしいのです。

地下鉄駅に戻る前にる鉄道博物館正陽門館(天安門広場の角にあります)前の交差点でそこら辺を走っているバスの写真をカメラに収めておきます。

正陽門館は京奉鉄道の北京駅だった建物で、現在鉄道博物館としては資料が中心の展示だそうですが、今回は特に見に行く予定は無しです。資料中心とはいえそれなりに広いようですから、今後もどうかなあ…と思いつつ、地下鉄前門駅に戻ります。

前門駅から今度は現在の北京駅に向かい、ここで上海への移動時に乗車する寝台列車の切符を受け取りに行きます。

スマートフォンに表示したCtripの予約確認画面とパスポートを渡すと1分も掛からずに発券されました。実名制でかつ身分証明書の番号まで印字された切符(海外で外国人の身分を証明できる唯一に近い証明書ですからね、切符に印字まで必要かと問われれば怪しいですが、何かと身分証を要求する国においては心強いです)をオンライン申込み番号で直ぐに発券してくれるシステム、日本だって中国鉄路が対策に迫られたダフ屋行為と無縁ではないのだから導入して頂きたいと思いますね。

夕食後にファミリーマートに寄って翌朝の朝食調達。中国のコンビニの匂いがしましたが、飲料コーナーは日本そっくりで驚きました。

そんな訳で、北京観光初日でした。

万里の長城なんて遠い異国の地みたいなイメージを持っていましたが、八達嶺は容易にアクセスできました。天安門広場は正直なところあまり感動しませんでしたが、ゆっくりとした中山公園も、夕陽に照らされる中国国家博物館もとても気に入りました。

翌日は人民大会堂、中国人民革命軍事博物館、中国航空博物館を訪れましたが、写真を整理していると長くなりそうだったので中国航空博物館を別エントリーにしようと思います。

ではでは($・・)/~~~

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